津森久美子ファドライブ in 四ツ谷

聴き足りない&飲み足りないでまた行って参りました。
マヌエルライブの客層がよくなっているような。ここ何回かはおしゃべりに辟易させられたことがない。ゆったりしたムードの中、3ステージを満喫。
ある曲が印象に残った。秀逸であったとか私の好みだったとかいうのではなく。
以下、まるっきり的外れの可能性ありマス。恥を忍んで書いておく。
第1ステージか第2ステージの最終曲だったと思う。「色々あるけどファドを歌おうじゃん」的な快活な曲。曲名忘れた。(第2ステージの最後は「トニカ・ネグラ」だったっけか。だとしたら第1ステージか。)
この曲(歌)、実は憤りの歌なんじゃなかろうか。迫害や弾圧に対する、悲しみのような、恨みつらみのような、しかしもっと崇高な情念でもって、誰かに(権力者に?聴き手に?)詰め寄っている、そんな歌に聴こえた。(正確には、今日の歌唱そのものがそう聴こえたというよりも、メロディがそういう性質に感じられた。歌い手の意図はわかんない。)
これがあっているかどうかは別にして、「明るい」曲の中に潜むこういった「爆弾」が直に心に入って来た時に、人はその曲の虜になるのだと思う。


しかしこの店のライブはなぜこうも開演が遅いのだろう。
1st:20時半 2nd:21時半 3rd:22時半 閉店:23時
平日とはいえあんまりだ。第3ステージが始まる頃には半分近くの客が帰ってしまっているのが常で、それが終わったら即閉店。余韻もなにもあったものじゃない。(そういう私はいつも閉店時間後も店内で粘っている。店としては迷惑にちがいないごめんなさい。)
たとえば開演を1時間早めればライブ終了は22時。ワインのもう1本も飲んだるかという気にもなる。またはエスプレッソでも飲んでゆったりと余韻に浸ることができる。ライブのことをあれこれ語らうこともできる。第1ステージに間に合わなくても、まだ2ステージ残っている。
19時半からの3ステージか、せめて20時からの2ステージ(各ステージを長めに)といった形だと実に嬉しいのだが。商売上デメリットがあるのかも知れないけれど、店に行く側からすれば、ファドを楽しめる環境作りにもっともっとこだわってほしいと思う。
そしたら料理の値段が少々高いのにも味がいまいちなのにも目をつぶろうというものだ(おっと)。