プロレスリング・ノア in 日本武道館

1.伊藤、●太田vsマルビン、○エドワーズ

ノアのジュニアにありがちな出だし。奇襲攻撃からひとしきり目まぐるしい攻防。「ツカミ」ってやつですか。これがわざとらしいのなんの。以後、その手のわざとらしい絡み続出のしまりのない一戦。グリーンボーイの伊藤に太田、プロレスなめてないか?

2.川畑、志賀、●平柳vs泉田、○菊地、橋

見るべきところのない一戦。試合後の橋と川畑の乱闘は白GHC戦への布石か? インパクトゼロ。そういうのは試合で見せなさい。前座2戦でコケたのは痛い。

3.丸藤、●宮原vsダニエルソン、○リチャーズ

なんか選手達の疲れが見えたな。過酷なリーグ戦お疲れ様。
だがそれを差し引いてもダニエルソンはいい。筋肉オバケでない、それでいてずば抜けたバネとパワー。タッグでなくシングルマッチをふんだんに見たいものだ。

4.小橋、○本田vs斎藤、●井上

小橋と雅央の絡みは面白いな。言葉は悪いが小橋のリハビリにうってつけなんじゃないか。しかし小橋&本田のGHCタッグ挑戦査定試合の様相だが、あの本田の動きじゃ不合格だろ。ジュニアの選手なんか「あれで挑戦かよ」と思ってるんじゃないか。

5.三沢、小川、○杉浦vs秋山、力皇、●青木

三沢と小川の連携は、決まった時の爽快感もなければ切り返される期待感もなく、なんとも刺激のない時間。巧いのは確かなんだけどねえ。
力皇が三沢のエルボーにぶっ倒されてもすぐ反撃するあたり、トップレスラーになったなという感慨はあったかな。一挙手一投足に客が沸くという境地にはまだまだだけど。
秋山のバンダナ姿、かっこいいじゃないか。

6.田上、○ヨネvs高山、●佐野

ヨネ再生マッチ? 田上がコールされる前にヨネが奇襲。田上不満顔。入れ込んだものの出だしで滑るヨネ。
さえない内容ながらヨネが勝ってしまう。ヨネへの評価は保留しておこう。それよりもGHCタッグを狙おうっていう高山&佐野がこんな試合しててええの?
ここまで会場の空気がどうにも散漫。こういうのは珍しい。

7.○ジェイ、マークvs中嶋、●飯伏

トリッキーな動きをする選手達だが、ノアのジュニア選手みたいに、ハイ技をかけて下さいと言わんばかりの場面が少ない。ノアのジュニア選手は彼らの爪の垢を煎じて飲め。
それにしてもブリスコ兄弟は打撃あり投げ技あり絞め技ありでラフもお手のものと、(デビューは早かったとはいえ)共に20代前半という年齢がウソのようなオールラウンド。誰が育てたん? タッグ専門屋にさせておくのはもったいない。それに184センチに183センチならヘビー級ざんしょ。ウェイト増やせば森嶋あたりとGHCヘビー争える素材だと思うがなあ。
今日のベストバウトと言っていい好勝負だが、飯伏の二段ムーンサルトはいただけない。受ける側の逃げる方向が逆やんけ。コーナー側に逃げられたらどすんの。

8−1.金丸、●鼓太郎vsKENTA、○石森
8−2.●金丸、鼓太郎vs○KENTA、石森

度重なるセコンド介入という昔ながらの手法。昔はあれで客が本気で怒っていたものだけどね〜。今は客もすれちゃったから、介入時にお座なりのブーイングが起こる程度で、その後はもう何事もなかったかのように試合が淡々と続きます。ヒートアップにまるっきり貢献してません。なんですか、あのダレた空気は。せっかく平柳が加勢しても、その後の金丸や鼓太郎の攻撃が何の変哲もない正攻法だったり、一体どういうつもりなのか。
鼓太郎、レフェリーに目潰しを食わせて、うずくまっている間に敵に急所攻撃。あのね知ってる? レフェリー暴行こそ即負けになりかねない反則行為だってこと。あれでずる賢さを演出したつもりか?
終始こんな調子で、KENTA組の勝利にも「敵の悪行の数々に屈せず遂に勝利」という印象ゼロ。
あれはヒールじゃありません。ヒールごっこです。
かつて「プロレスってこんなものか」と廃業まで考えたことがあるというKENTAに聞きたい。プロレスってこんなものか? なあKENTA、プロレスってこんなものか?

9.●森嶋猛vs○佐々木健介

地力の健介か、勢い+ホームグラウンドの森嶋か。戦前は森嶋防衛のムードありありだったが、序盤のぶつかり合いを見て、健介が気持ち的に勝ってるように見えた。
森嶋は技をみんな受けちゃうからな。健介が機動力を生かして手数で攻めて来たら分が悪いよ。
なぜか心をゆさぶられるようなことはなかったけど、内容的には充分だったかな。


興行的にはかなり低調。健介オフィスに辛うじて救われたという感が強い。7月に続いてプロレス観戦初心者と一緒だったが、前回の方が面白かったという点で意見が一致。特にセコンド介入や乱闘などは、見ていてわけがわからなかったと。そりゃそうだわな。あんたら誰に向かって試合しとんの?