武器を嫌って悪いか

藤野保史氏(共産党)の「人を殺す予算」という発言。これが不適切であるということ自体異論はないし更迭という措置も間違っているとは思わない。
だがそれはそれとして、一連の報道だとかネット上の反応を見て、「武器を作る」「武器を持つ」ということ自体への嫌悪感というものが、今はあまり日本人の間で共有されていないのかなと思った。

もちろんこの国は平和主義を謳いながらも武器を持つことを選び、望む望まざるにかかわらず国民はその庇護の下で生きている。加えて、自衛隊の果たしている役割は防衛だけではない。その事実に照らせば藤野氏の発言は非難に晒されても仕方がない。

けれども同時に、私は武器を持つということが悪魔との取引なのだと、その負い目もまた捨てずにいたい。そしてその思いに照らして見た時、藤野氏の発言がただ過激で無神経なだけものと切り捨てられようとしていることに、寂しさを覚えなくもない。
現実的な必要性と、「とにかく嫌なんだ」という思いとの狭間で悩みながら落とし所を探り続ける、そんな人間くさい国であってほしいと個人的には思っているのだが。

2013年、迷彩服を着込んで得意気に戦車に乗り込む安倍首相のアホ面を見た時、わたしゃつくづく情けない気持ちになったヨ。