石井いさみ「750ライダー」

漫画が無料で読めるスマートホンアプリ「マンガ読破!」「マンガ読破!EX」で懐かしい漫画を見付けては読んでいる。
つい先日目に飛び込んで来たのが石井いさみ750ライダー(ナナハンライダー)」。あだち充のお師匠さん。

750ライダー(1)

750ライダー(1)

はるか昔、兄が買ったのを読んでいた。子供の時分だから漫画なんてたまにしか買えない。だから家にあるものを繰り返し読むしかない。飽きるまで読む。飽きても読む。「750ライダー」も、そうやって繰り返し読んだ漫画のひとつ。
アクもなければ中身も「あまり」ない。でも、なんとなく好きだった。オートバイが大好きな高校生が主人公の、気恥ずかしいまでのサワヤカ青春漫画(初期はサワヤカでもなかったが徐々に作風が変わった)。大会のような目標があるわけでもなく、連載していた9年あまり「高2」生活がひたすらループするオムニバス。大雑把にいえば「学園&人情もの」かな。←追記:再読してちょっとちがうなと思った。
全50巻のうち家にあったのは25巻あたりまでか。
読んでいて目に留まる特徴。

  1. バイクへの世間の偏見が強く、乗っているだけで暴走族扱いされる(実際にそんな時代があったのかしら)。「それでもバイクが好き」と乗り続ける主人公。
  2. 反面、無免許運転やヘルメットなしに対して世間が寛大。主人公も「風との一体感」がいいからと、あまりかぶらない。(でもたまに着用を啓発するエピソードがある。)
  3. たちの悪いライダーと腕比べを度々する。競走の体裁を取りつつ実際は「クラッシュさせたら勝ち」。命を落としかねない事故満載だが大抵助かっている(生死がはっきりしないエピソードもある)。
  4. チキンレースやテクニック比べではほぼ相手が自滅。
  5. 第1話では底意地悪い悪役だった担任教師がいつの間にか三枚目キャラのとってもいいヒトに。
  6. 携帯電話がない時代なので待ち合わせのトラブルは日常茶飯事。「少し遅れる」とか「今どこ?」などこまめな連絡ができない。(たまり場の喫茶店を連絡の中継場所にしとけばいいのだが作中ではそんなことはしない。)
  7. ヒロイン(委員長)とのでぇとの約束は9割方主人公が急用などですっぽかす。

それはいかがなものかと思う初期のエピソード。

  1. バイクで階段上りに挑戦してコケて死んだやつの姉に「弟さんだって満足してるんじゃないのかい」と言い放つ。
  2. 父の制止を振り切ってバイクに乗って事故って死んだやつに「おめえ鳥みたいだったぜ」。