アルベルト城間ソロライブ?

このところ予定が重なってばかりで、聴きに行ったのは4ヶ月ぶり。
前半はなぜかアルベルト半生記の様相で、数々のエピソードを交えて日本に来てから歌うようになったという「コンドルは飛んで行く」やパンチョスのスタンダードが中心に歌われた。


中盤にはアルベルトからのクリスマスプレゼントとしてくじ引きが行われた。
A賞:アルベルト城間・ベストアルバム
B賞:ディアマンテス・ベストアルバム
C賞:非売品シングル「片手に三線を」
なぜか一番人気はC賞。かくいう私が当てたのもC賞。


「片手に三線を」には数多くのバージョンがある。私が最初に聴いたのはアルバム「コンキスタ」収録のもので、最も好きなのもこのバージョンである。
裏を返せば他のバージョンには不満だということであり、ちょっと失礼かなと思いつつも、アルバムバージョンからいかに強い印象を受けたかを伝えてみたところ、実に興味深い話を聞かせてくれた。
第一に、この曲には更に古いバージョンがあるということ。ウチナーグチ講座のラジオ番組のために作ったもので、歌詞は全てウチナーグチ(沖縄方言)であり、メロディも今のものと異なっているという。
第二に、アルバムバージョンは一発録音ということ。当初その予定は無く、偶然の産物だったという。100%のできとまでは行かなかったけれども、アレンジャーの意見もあって採用と相成ったと。


誰でもはっきりわかる違いのひとつは、アルバムバージョンだけはイントロがないということ。その違いだけでまったく別の曲に聞こえてしまうから不思議だ。
もうひとつは、サビの歌詞。殆どのバージョンは標準語→沖縄方言と変わるが、アルバムバージョンだけは逆。私には断然アルバムバージョンがいい。
沖縄方言というのは口をあまり大きく開けない発音が多く、そばにいる人に語りかける言葉というイメージが強い。だから標準語から方言に変わってしまうと、曲の盛り上がりに反して歌詞は尻すぼみに聞こえてちぐはぐに感じられる。