25年目の小堺クンのおすましでSHOW

回数としては24回目になるのかな。シアターアプル閉館に伴い、今年からは新大久保の東京グローブ座で。全703席。席は端の方だけど2列目が取れたよ。
出演者は3年連続で同じ。小堺一機松尾伴内川本成あさりど)、堀口文宏あさりど)、伽代子欽ちゃん劇団)、伊藤有希、柳沢里奈。
シアターアプルの時は時間無制限マラソンマッチの様相で4時間に及ぶこともあったが、グローブ座は住宅地だから22時以降は音を一切出してはいけないのだとか。したがって公演はかっきり3時間。
そんな事情もあり、第一部のコントには例年になく「ちゃんとした脚本」が作られたそうな。その割にアドリブが多いように見えたが……。
ダンサー陣は演技の比重が増した。柳沢里奈はバカっぽい事務職員。出番は少ないがはまり役。伊藤有希は「彼女」役。こちらはセリフこそ多いが狂言回しさながらで個性の出にくい役回りだったのが残念。小堺一機によるイジリはなし(千秋楽ではボケ役もあったらしい)。
第一部はギャグが私のツボからやや外れていた。あちこちのブログを見てみると例年になく酷評が多い。出演者ひとりひとりにお題を振ってアドリブをやらせるのは、やはり間延びしがちで考え物だ。
私の笑い死にタイムは第二部冒頭。小堺一機が歌う前フリで松尾伴内がボケるという古典的シチュエーションながら笑い止まらず。やはり二人になるとギャグの密度が違う。
時間の都合か、恒例となっていた川本成とのトークはカット。
あさりどのポジションはいまだ微妙だ。川本成はそつのないキャラという点で小堺一機とかぶっている上に二枚目と来ているからインパクトが弱い。堀口文宏は「何が飛び出すかわからない」キャラが異彩を放ってはいるが、いまだ笑いのるつぼを生むような一発はなく鳴かず飛ばず
小堺・松尾という鉄板コンビでは予測し得ない可能性を求めてあえて若い芸人(といっても30代だが)を起用しているのだろうけれど、実を結ぶには至っていないように思う。
伽代子は……ますますすごいことになっている。いや、なんだか風格が出て来たような。コメディエンヌとして主役も張れそうな存在感(って、もう張ってるのかな)。この人は年々面白くなっているんじゃないか。
さすがに音響のいい会場だった。アルコールが発泡酒しかないのは玉に瑕だが。