津森久美子ファドライブ in 四ツ谷

9ヶ月間のリスボン修行を経ての凱旋ライブツアー。
都内初日は21日の四谷マヌエルで。
歌の吸引力が随分と増していた。かつては会場に「駆け出しの若い歌手をあたたかく見守る」という空気がどこかしらただよっていたものだが、もはやその面影はない。と思う。歌の響きが1年前よりずっとふくよかだ。安易なたとえだがワインならミディアムボディか。とフルボディのワインを飲みながら思った。
さて気になる客のマナー。これが滅多にないくらいによかった。壮行会だか送別会だかの大人数の一団がいて、明らかにライブ目当てではないのだが、演奏中に無神経に喋る人が一人もいなかった。当人達は心行くまで話ができず不本意だったのではないかと逆に心配になってしまうほどだった。
そういえば、歌手が「リスボンのファドバディオでは、うるさい客は司会者につまみ出されます」なんて言っていた。(マドレデウスのペドロが「今のファドハウスは騒音の巣」と言っていたが、そうでない店もちゃんとあるらしい。)「ライブ中はお静かに」を店の側で徹底するのはいいことだと思う。
津森久美子とエスキーナ・ド・ソンの新作アルバムをそれぞれ1枚購入。

追記

全3ステージのライブ。この日は第3ステージ開始時は客は10人いるかいないかという状態に。わざわざこの時間(22時半開始)にラストを持って来るメリットあんのかなあ。店の意図が見えない。