重松清「なぎさの媚薬1」

本年1冊目。う〜ん、エロエロ。こういうのも書いてるんだ。

海の見えるホテル (小学館文庫 し 5-1 なぎさの媚薬 1)

海の見えるホテル (小学館文庫 し 5-1 なぎさの媚薬 1)

女優のぬうど写真集なんかを見て「ちっともいやらしい感じがしませんね」とかのたまう男を見るとアホかと思う。じゃあお前は何を求めてその写真集を買ったんかいなと。芸術鑑賞のためか、そうかそうか。
いきなり脱線した。本題に入る。
カンノー小説という感じはしなかった。ということ自体は褒め言葉たり得ない。だってカンノー小説だもの。といって批判したいわけでもない。しかし正直な感想。
少年少女のジュンアイと、その記憶をいとおしむ中年男。性的な場面を虚無感たっぷりに描写する川島誠とは対照的。諦観と向日性が染み入る。