殺された言葉

あぅ、こんないんてれくちゅあるな表題を付けることからしておつむの程度が知れてるじゃん。ま、いいか。
「癒し」の乱用は1990年あたりから? まだ続いてるよねえ。いやうっとうしいのなんの。今やこの単語を見たり聞いたりするだけで条件反射のように眉間にしわが寄る。
しかし考えてみればこの言葉自体は遠い遠い昔からあったわけで、言葉そのものに罪はない。私も元々は、それをバカの一つ覚えみたいに使う連中の心のありよう、あるいは痛みや苦しみがいとも簡単に消えますよ的な便利ツールに群がる浅はかさ意地汚さに嫌悪感を覚えただけにちがいない。それがいつの間にか単語を毛嫌いするようになってしまった。矛先が間違ってる。どうしてくれる。
いずれにしても、物事の本質をぼかして(突き詰めずに)「癒し」の一言で要約される風潮は嫌いだし、そんな使われ方をしている言葉=殺された言葉、と私は思っている。
かつて「しなやか」という言葉も同様に乱用され、復権に20年を要したと聞いたことがある。まったく記憶にないのだが、これはいつ頃のことなのだろう。
そして今。
「品格」
なんですか、これ。「国家の品格」なんて本がえらい話題になってからだと思う。この本についてはまったく知らないが、上品でかっこよく見えるものをなんでもかんでも、これまたバカの一つ覚えみたいに品格品格(流行語大賞に選ばれたそ〜で)。使われ方は「癒し」とまったく一緒だな。どこがどう好もしいのか、別の言葉できちんと説明しろよ、ばかうんこ(←品格なし)。