鶴田vs.フレアーを観る

G+の「プロレスクラシック」、これが思ったより面白い。以前日本プロレス時代のジャイアント馬場(全盛期)の試合を観てえらく退屈した記憶があって70年代80年代の試合はあまり観る気がしなかったが、なかなか味わい深い試合が多い。
1983年(昭和58年)、当時32歳のジャンボ鶴田がNWA王者リック・フレアーに挑戦。1-0で鶴田勝利もタイトル移動せず。これ名勝負じゃん。
フレアーにはのらりくらりと逃げられていた印象が強かったが、この試合の攻防は互角。しかも終盤は執拗な足四の字に苦しみ(3本勝負だから、もっと早い時間ならギブアップしていただろう)、試合後はセコンドの肩を借りて退場。ちなみにこの年のベストバウトは長州vs.藤波、MVPは鶴田。
当時の鶴田は戦い方がおとなしい。ハンセンやブロディと互角以上の身体能力を持ちながら、圧倒的な強さは感じさせない。「本気を出していなかった」とよく言われるが、素質を生かし切れていなかったというのが正解ではなかろうか。
昔ながらのスタイルでは、体格差の影響が少ない。当時鶴田が荒々しいプロレスに目覚めていたら、フレアーのディフェンスに手を焼きはしただろうけど、1度はNWA王者になれていたのではないかな。