冨田勲追悼公演 in 渋谷

冨田勲の遺作「ドクター・コッペリウス」のコンサートに行って来た。
文化村オーチャードホール。2日目(12日)夜の部。
S席の気になるお値段はいーちーまーんーえ〜ん。

  1. イーハトーヴ交響曲
  2. 惑星 Planets Live Dub Mix
  3. ドクター・コッペリウス

イーハトーヴ交響曲を生で聴くのは2回目。
導入の合唱。ここでうわートミタだ〜トミタだ〜トミタだ〜と、意味不明だが、なんか出来上がってしまった。この部分は確か宮沢賢治の作曲なんだけど。
が、この日は席がよくなかった。隣の二人連れの女性の片方が、初音ミクが登場する度に連れの人に何やらボソボソ喋る。たまにいる。演奏中に平気で感想を声に出して言う人。
私がシィッと抗議するのを連れの女性が察して途中からは注意してくれたけど、もう初音ミクが出る度にまた喋るんじゃないかと、私の方が独り相撲モードになってしまったからダメ。恐るべしオバちゃん喋り。


ダブミックスは……う〜ん、私はあんまり。特にあの身も蓋もないリズムマシンの音が。


そして休憩を挟んで遺作「ドクター・コッペリウス」。
渡されたプログラムに載っている曲名を見ると、ヴィラ=ロボスやワーグナーといった作曲家の曲が中心になっている。つまり80年前後に冨田勲がよく使っていた手法。
オーケストラを主軸に、ホール四方からシンセサイザーの音も響かせる。これはイーハトーヴ交響曲にはなかった趣向。
で、感想はというと、第1部とは別の理由であまり集中できなかった。
バレエ場面になると、どうも私は「観る」と「聴く」が混ぜこぜになってパニックに陥る。結果、どちらにも集中できない。
そして、ストーリーをもちっとちゃんと把握してから観たかった。
ちなみに無料配布のものとは別に、会場で売っていた分厚いプログラムも買った。2,700円と値が張るのは、赤字公演だからかも知れない。インタビュー記事の他、作品解説にもたっぷりページが割かれている。これから読むのじゃ。
アンコール曲はなし。
終演後、客席の真ん中辺にライト。冨田氏の息子さんの冨田勝さん。横にいらしたのは恐らく冨田未亡人(遺影を抱えていた)と、もうお一方は娘さんかお嫁さんかしら。


こんなグダグダな感想を書いておいてなんだが、イーハトーヴ交響曲しかりドクター・コッペリウスしかり、宮沢賢治糸川英夫といった冨田氏が敬愛した人が題材ではあるけれど、冨田勲の創作物であるという以上に、冨田氏自身の思いや生き様がもっとも強く投影された作品のように思えるのだ。追悼公演にこの2作品が選ばれたのも、単に最晩年の作品だからというだけの理由ではないのではなかろうか。


さて終演後はひとり献杯

場所

渋谷。

人数(自分含む)

1名

飲んだもの

日本酒2、生グレープフルーツサワー

酔い加減

D:ほろ酔い第2段階

所見

渋谷といえば天狗。
久しぶりの日本酒は回りが早かった。
「刺身4種盛り」がなかなかお得でしたな。