こんなドラマを観ている

気になる俳優

テレビドラマは殆ど観ないが、たまに観たのがことごとく傑作というラッキーに恵まれた。
去年の「アオイホノオ」に続き、今年の「ど根性ガエル」。いずれもギャラクシー賞受賞。
さて「アオイホノオ」以降、気になっている俳優がいる。佐藤二朗
奇っ怪な身振りと語り口が滅法面白い。てっきりコメディアンかと思っていたが「俳優」。
「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」というドラマがある。オムニバス形式で、エピソードごとに脚本・監督・出演者が異なる。
基本的に「あるある女子トーク」みたいなノリ(想像です)であまり好きではないが、佐藤二朗(脚本・主演)の回は異色。割り当てられた題材を使ってはいるけれども、中身はマシンガン屁理屈コント。
今ちょうどそのパート2が放映中で、佐藤二朗の回だけは録画した。(GyaOでは三分の一しか配信されていない。)
ここまでは前置き。

こんなドラマを観ている

「偽装の夫婦」天海祐希主演。
ドラマ放映前に配信されていた佐藤二朗のミニコントが面白かったので。
が、本編では毎回ギャグをやっているわけでもなく残念。(いやいやギャグ以外の演技も見てくれよと言われそうだが。)
ドラマ自体はどうかというと、初回の感想は「面白いっちゃ面白い」程度。
そして第2回は「怒りを覚えるほどのつまらなさ」。第3回以降は「それなり」。
主人公が心の中で悪態をつくという趣向があるのだが、これが惜しい。「ボケ」だの「ババア」だの言葉が汚いだけで毒がない。随所に散りばめられた悪態でスカッとさせてくれたら面白さ3割増だったのにと思う。
このドラマの何が嫌かって、子役の使い方が嫌。「いい話」を演出するための小道具くらいにしか考えてないだろ。
夫役が、勤め先の幼稚園でゲイであることがばれて、保護者達から退職を迫られるなんて展開はいかにもテレビドラマ的。ゲイの噂が立ったから保護者説明会って、そんなことするかいな。
登場人物それぞれの「ウソ」や「秘密」がすれ違いや騒動を生むというコメディな展開は、多少のリアリティのなさには目をつぶって楽しめる。けれども、こういう無理やりな盛り上げ方は見ていて白けるだけだ。
こんなレビューを見付けた。そうそう、こういうとこもいい加減なんだよ。

超治のキャラクターがゲイというよりは単なるオネエだったり、ヒロに告白したしおりも「元旦那から受けたDVのせいでレズビアンに」という、いかにもドラマでありがちなステレオタイプレズビアン像だったりと、デリケートな問題のわりには扱いが軽いなとは思っていたけど、そんなに深く掘り下げるつもりはないのか(略)。
(exciteニュース/北村ヂン)

緻密に作ろうとしすぎてエンターテイメントとして勢いがなくなっても困るとか、そういう板挟みの中での落としどころがそこだったってことなのかしら。こういうテキトーさが受け入れられないと、テレビドラマを楽しむのは難しいのかも知れない。
このドラマの救いは、俳優陣のよさだな。なんだかんだ言いながら最後まで観てしまいそう。人に薦める気はないけれど。