都内某所。急遽ファド好きのおじさまと二人で行くことに。
開場ちょい過ぎに店に入ると、おんやもうアルベルトが前で喋ってる。
なんでもリハーサルが遅れて「リハーサル兼第0ステージ」をやることになったとか。1曲でしたが。
さてこのところ日本のスタンダードナンバーが目立っていた気がするが、今回は意外性の日。ペルー風ワルツ「ニッケの花」、メキシコ民謡「シェリトリンド」など中南米の名曲が多く歌われた。もちろん「コンドルは飛んでいく〜花祭り」も。
初めて聴いたベネズエラの曲は、馬の駆け足を思わせるリズムの、なんとも勇壮でスケールの大きな曲。曲名なんだっけ。
他に特筆すべきは「バンボレオ」。今までとはまるで違うアプローチで、いつもなら何人もの客が踊り出すこの曲に、誰もが静かに聴き入っていた。続けてメドレーで歌われたのが意外や意外「Bajo El Sol」。ライブ後にアルベルトにそのことを言ったら「ンフフフフ〜、いつものチャカチャカじゃなくって今日は聴かせるアレンジにしてみたんだ」。そういえばみんなが踊っている場面がいつもより少なく、最後に「ラ・バンバ」をサービスしていた。「これを歌えば盛り上がる」という鉄板曲をあえて避けていたのかも知れない。
小さな空間でのお気楽ライブでも、やはり聴く側は欲張りなもので、毎回なにかしら変わった趣向を期待する。その期待に応えてくれたという意味で今回のライブは出色だった。