長谷川豊が混同していること

この人のサイトを初めて見たのは、ろくでなし子氏の逮捕騒動の時。検索結果で偶然この人の記事を読んだ。「逮捕は不当である」という主旨で、真っ当な内容に思えた。
が、他の記事にも目を通して行くにつけ、ホリエモン橋下徹と同じ「性格の悪い高IQ人間」であることがわかった。


挑発的な物言いを身上とする長谷川豊だが、人工透析の話題では、挑発を通り越して差別に手を染めてしまった(本人は否定するが世間はそう判断した)ためにテレビのレギュラー番組をすべて失うことになった。

最初の記事での彼の主張はこう。

  • 人工透析には莫大な費用がかかっている(国の負担)
  • 医師の忠告に一切耳を傾けずに透析患者となった「自業自得」の人が殆ど
  • 自業自得の患者に国の金を使うな=見殺しにせよ
  • 自業自得でない患者は別

さてここで、あえて彼の主張を思いっ切り好意的に解釈してみよう。
彼がしたのは「炎上商法」。つまりわざと過激な表現を使った。
本当に言いたかったのは、こういうことかも知れない。
人工透析には莫大な国費が使われている。(そして、そうなることを未然に防げたかも知れない患者も少なくない。)財政への圧迫を軽減する道を考えるべきではないか。」
そして、それに対する最も過激な解決法、つまり「見殺し」をあえて提案した、と。現実的にそんな方法が採られるはずがないと知りながら。なにしろ炎上商法ですから。
そしてそれが透析患者や患者に近しい人達を傷付け、方々からの批判を招いた。
どうだろう。炎上後の彼の弁解との辻褄がこれで合うのではないだろうか。


だがここで重要なのは、「言いたかったこと」と「言った内容」は別だということだ。付け加えるなら「言い方」の問題も別である。
そして彼はいまだに「言った内容」に謝罪していない。謝罪したのは「言い方」だけだ。そして彼の弁明は、好意的に解釈しても「言いたかったこと」と「言った内容」の混同がある。


彼が言いたかった(かも知れない)こと。
「医療の財政の危機に向き合うべきである」これは正しい。
彼が言ったこと。
「助ける患者と助けない患者を選別せよ」これは間違い。


ただ、騒動初期のインタビューでも「クロの患者は助けるな。グレーとシロは助けろ」なんて言っているから、本当に見殺しにすべきと思っているのかも知れない。私は、引っ込みがつかなくなってああいう苦しいコメントをしたのではないかと思っているけど。


いずれにしても、この人はディベートみたいな形でロジカルに突っ込まない限り自分の発言の何が問題なのか、ずっとわからないままだと思うよ。情緒的な言葉を並べてもダメ。