ふたりのフェミニスト2

ろくでなし子氏が最初に逮捕されたのは2014年7月。背景には北原みのり氏による政権批判を抑え込もうとする政府の思惑があったという説はあながち無視できないと私は思っているが、そのことはさておく。不当逮捕だったとも思うが、それもさておく。
突然ですがクイズです。
いかにも女性そのものを表し、オで始まってコで終わる言葉ってな〜んだ。
(正解はこの記事の一番下。先に見てちょうだい。)
こんなジョークがまかり通るのもまた、女性性への歪んだ社会通念の表れである、かも知れない。ちなみにこれは20年以上前のはた山ハッチやくみつる)の漫画のネタ。

おや?その1

さて、ろくでなし子氏の言動に対する最初の「おや?」は、釈放後に行ったパフォーマンス。女性器を模した人形をパトカーに乗せておちょくっていた。
風刺と呼ぶにはあまりに幼稚。単なる挑発にしか見えなかった。そもそも「いかがわしいもの(女性器)を権威あるもの(パトカー)に乗せる」という文脈のジョークだとするなら、氏が批判する「女性器はいかがわしい」という社会通念を認めたことになりはしないか。言い換えれば、自分の「芸術作品」を自ら汚してはいないか。

おや?その2

次は勾留理由開示公判での氏の態度。「ま」の付く3文字(以降「ま」)を連発して裁判官に咎められたという。口に出すこと自体をタブー視する社会に対する主張の一環なのだろうけど、ちょっと待て。これが「ち」の付く3文字だったとしても裁判官は同じように注意したと思うぞ。タブーの度合いに差があることには私も異論はない(そしてその差こそ問題だという主張も一理あると思う)が、フォーマルな場で口にするのが失礼であることに変わりはない。そういう礼節をないがしろにして自分の正義を振りかざす態度はおかしいと思うのだ。
しかもその後、「ま」の連発を咎められたことを誇らしげに語り、こんなツイートすらしている。
「(´-`).。oO(法廷では「ま」が飛び交う歴史上もっともくだらない裁判に…\(^o^)/」
※「ま」の部分は私が直した。
そこは「配慮を欠いた言葉遣いをしてごめんなさい」でしょうに。裁判が下らないのは同感だし、取り調べやバッシングに耐え抜いた彼女の気力は素直にすごいと思うけれど。


この騒動でのろくでなし子氏の言動への印象は、以前からフェミニストと呼ばれる人達に私が抱いていたマイナスイメージを見事になぞるものだった。
つまり「自己肯定感の低さゆえ感情的になりやすくコミュニケーション下手」。
この人のことで言いたいことはまだあるが、今回はここまで。
クイズの正解:オンナノコ