武蔵野公演

マドレデウスの音楽を生身の人間が奏でているというのが今でも不思議に思える。聴きながら時々「あれ、これ生じゃん」とふと気付くという間抜けなことを繰り返していた。
アンコール曲を含めて18曲と、前回(2001年)よりだいぶ少なめだったが、大阪、渋谷ではどうなるのだろう。
この日のテレーザの歌声は、表面的な印象をひとことで言えば「滑らか」。それは表現力の深まりということでもあるだろうし、近作の曲想、音域がそうさせているということでもあるのだろう。
最近、ネット上ではテレーザの声の衰えを指摘する記述が多い。確かに声だけを言うなら20代半ば、「陽光と静寂」の頃がピークだったと私は思っているが、歌手としての総合的な実力なら今の方が確実に上だぜ。
「衰えを技術でカバー」といった消極的な評価は当たらない。テレーザ・サルゲイロは今も「進化」し続けている。その進化が素直に嬉しい。

こぼれ話

武蔵野公演のコピー「癒しの女神光臨」

癒しって言うな!!

開演前、インターバルのBGMに「エレクトロニコ」

これから生で唄おうって人のCD流してどうすんだ?

私も大ボケ

終演後、ラウンジに見覚えのある背の高い女性。しかし前に会ったのがなにしろ5年も前で記憶がおぼろ。
「中村さんですか?」
ぴんぽ〜ん。アンフィニの社長さんでした。無論アチラは私の顔なぞ憶えちゃいないが、前の来日公演の時の楽屋訪問でとてもお世話になった人。
しかし今日のコンサートは武蔵野市が主催のはず。
「お忙しいのに今日来てらしたんですね」と言ったら「制作はうちがやってます」。
シツレイシマシタ。