誤審対策

私はブログがあまり好きではない。ネットはやはり掲示板が一番面白いと思う。コミュニティならではの難しさ面倒くささはあれど、面白さは自分の城として不可侵に近いブログの比ではなかった。
その掲示板に殆ど参加しなくなったのは、面白さより面倒くささが上回ってしまったからである。
↓こんな風に(正確には掲示板ではないけど)。つまんね〜反論ばっかりだ。私は書き込んでません。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1312410558
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1112500261
というネット談義がしたいのではなく、本題はプロ野球の誤審対策。ビデオなりコンピュータを使っての判定はどうかという話。
「人間がやるからこそいい」的発想に私は懐疑的。短距離走の判定にコンピュータが導入された時期は知らないが、オッサンが立って「ヨォ〜イ」「ズドン」、ゴール脇でストップウォッチを持った兄ちゃん(姉ちゃん?)がカチリ、なんてやらなくなった当初はやはり「味気ない」なんて声もあったのではないかな。そういう風景も悪くはないと思うけど、だからといって復活せよなんてアホなことは言わない。判定は正確な方がいいに決まってら。上記スレッドに「審判のくせを見抜くのも技術のうち」といった意見があったが、それは結果的に必要となっただけであって、(見る側にとっての)面白さに貢献しているとは思えない。その技術が不要になれば、その労力を別の技術の会得に注げばいいだけのこと。

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野球みたいな複雑な競技で判定を全自動にするのは不可能に近い。しかしビデオではっきり確認できる誤審は過去にいくらでも例がある。ならばビデオ判定を、という声は何度も上がっている。らしい。
にもかかわらず導入されないのには理由がある。
たとえばライナー性の打球をダイレクトで捕ったかどうかによって、ランナーの扱いが変わる。帰塁せねばならないケース、進塁せねばならないケース、進塁「してもよい」ケースという風に。判定が覆った場合、それをどうするかは結局審判の裁量に委ねられ、そこでまた揉める、かも知れない。つまりビデオ判定を導入しても誤審を完全にフォローできるわけではない。
あるいは抗議が増えて試合進行が遅れるという懸念。審判の権威が落ちるという懸念。

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アメフト(NFL)ではビデオ判定が正式に導入されているそうな。回数制限があり、なおかつ判定が正しかった場合は要請側にペナルティ(タイムアウト権1回減)が課せられるというもので、「チャレンジ制」というらしい。
では野球ではどうか。「ワンアウト加算」「ワンアウト免除」、なんてのは別の競技になっちゃうようでやだなあ。「監督が退場」ではどう? 2度目はヘッドコーチが退場。3度目は――。

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松坂の「誤審した審判は罰金を払うべき」は、「ミスをするな」という発想。そうではなくてミスはあるものとして善後策を用意する方が建設的だと思う。
審判は判定に迷ったら、とりあえずアウト、とりあえずセーフでいい。ものいいが付いたらビデオ判定。映像でも判断が付かなければ最初のジャッジを適用。それでいいじゃん。
疑惑のジャッジ直後、ボールが死んでいない場合は選手はジャッジに基づいてプレーする。判定が覆った場合のみ進塁・帰塁等を審判の裁量で決める。どうかしら。