脳の話

いただきものの本を読む。

日本人は150グラム大きい脳で考える

日本人は150グラム大きい脳で考える

第1章では「ネオテニー」なる人類の進化の一説を基軸に日本人の国民性、長所短所を考察する。ネオテニーの説に則ると、ネグロイド(黒色人種)→コーカソイド(白色人種)→モンゴロイド黄色人種)という経路で「進化」したと考えることができる。
黄色人種が生まれたのは、日照時間が長いため。そして白人社会が狩り中心の個人主義だったのに対し、黄色人種はより効率的な農業を始めた。農業は共同作業。共同作業には頭を使う。それゆえ黄色人種は白人より大きな脳を持つに至ったという。
中でも日本は地理的に文化が伝播した最終地点だから全て受け入れるしかなかったためアジアの中でも適応能力が突出しており、欧米のシステムを受け入れて先進国になれた。
つまり日本人こそ最も知的な選ばれた民族なのだよキミィ! という内容の本ではありません。
(しかしなぜ黄色人種は農業を始めたのだろう。近くに動物が少なかったのかしら。)

脳の大きさから見る日本人の長所

脳の大きさから見る日本人の短所

  • 決断力が鈍くなる(⇔狩猟には思考回路がシンプルな方が向いている)
  • 思考がアナログ的なのでスポーツでの勝利への執念が弱い
  • 成熟が遅い(教育に時間がかかる。躾けが悪いととことんバカに。)

引きこもり問題も脳の大きさによるものが大きいと。

欧米で活躍する白人的気質の日本人

中田英寿イチロー(しかし同時に異なる文化を受け入れる能力も)

欧米で活躍する日本人的気質の日本人

松井秀喜(「ケンキョ」がチームで流行語に)


ネオテニーが進化の一説に過ぎないとはいえ、これに照らすと日本人の特徴が確かにいちいち腑に落ちる。異論は多々あろうが面白い。

加藤浩司は日本的?

全体主義個人主義

とりあえず協調性はないな。かといって「わが道を行く」なんて言えるほどの一貫性もない。自分の能力にもっと自信があればそうなっていたかも知れないが。
小中学生の頃なんかは「帰りの会」(ホームルームね)が始まる前は毎日ガヤガヤ騒々しく、担任の一喝でようやく沈静という繰り返しにうんざりしていた。学校嫌いの主な原因だったように思う。「周囲の連中の協調性のなさにうんざり」して周囲と距離を置き、結果的に自分が一番協調していなかった、なんてね。そこまで極端でもなかったか。
「誰も得をしない校則」って結構あった気がする。そういうのは嫌いだったな。
「和して同ぜず」なんて言葉は実に言い得て妙だと思うがわたしゃ和せず同ぜずかな。組織に迷惑をかける存在ではないと思うが溶け込みもしない。欠けているのは協調性というより適応能力か?

曖昧さの受容

議論は厳密にやりたいですねえ。それでうんざりされること数知れず。その一方で「全ての本質は不確かなものの中にある」なんてことを自分の掲示板で何度か言ってもいる。
白黒付けたいという気質は人並みかそれ以上に持っていると思うけれど、同時に白黒はっきりした意見への警戒心も強い。死刑制度廃止論は嫌い。推進論はもっと嫌い。

決断力は鈍い?

はっきり決心して動くということは滅多にない。「これでいいのかな」と思いつつ動かないわけに行かないから動くというのが殆ど。それが決断力があるように見られることも。「これでいいのかな人生」。

勝利への執念

勝負事は結構むきになる。その割に将棋とかオセロとか、思考ゲームはめっぽう弱い。

成熟が遅い

ほっといて下さい。(つづく)