三悪の真実

小説版ヤッターマンというのがあるらしい。特筆すべきは悪役3人の設定。

ドロンジョ

眼光鋭い知的かつ冷酷な美女。アニメ版のようなドジ女ではない。何が彼女を盗みに駆り立てているのかは謎である。彼女が真に望んでいるのは富でも権力でもない、世の男達への復讐と思わせるふしがある。

ボヤッキー

ドロンジョの参謀役。驚異的なハッキング技術を持ち、財界の裏事情で知らないことはないとまで言われる。機械技師としての力量はもちろん、ドライバー、スナイパーとしての能力も一級品。
知力、権力、財力で人々を支配することしか頭にない鼻持ちならぬ男。美男子だが口元は常に世間への嘲弄で歪んでいる。知恵を日々ドロンジョに提供する彼が、今最も支配したいのはドロンジョだ。
ドロンジョは、そんなボヤッキーの本心を知っており、また彼の気性を憎みつつも、類まれな能力を買って莫大な報酬を払って雇い続けている。

トンズラー

かつて賭場の用心棒として身を立てていたほどの腕力の持ち主だが、少々考えなし。ドロンジョの思わせぶりな態度にコロリと騙されて手下となる。
幼少より不遇の連続で泥棒稼業にまで身を落としてしまったが根はお人よし。嫌味なボヤッキーとは当然そりが合わず、互いに憎み合い、またドロンジョを我こそはものにせんと牽制し合っている。そしてそれこそが、ドロンジョが彼を手下に加えた目的なのである。
伊達男ボヤッキーに対しては憎悪の念しか抱けないドロンジョだが、頭の足りないトンズラーに対しては時折いとおしさを覚えなくもないようだ。


愛憎渦巻く三悪の人間模様。正義の味方ヤッターマンはほんの添え物だとか。


ウソ。そんな小説ないです。
でも「小説タイムボカン―ヤッターマン・オタスケマン・逆転イッパツマン (エニックス文庫)」というのはあるらしい。