佐藤多佳子をまた読む

デビュー作「サマータイム」。こちらは再読。前に読んだのは7〜8年前か。これまた先日西荻の古本屋で入手した文庫版。

サマータイム (新潮文庫)

サマータイム (新潮文庫)

癇癪持ちの姉と、弟、そして近所の男の子。
「黄色い目の魚」では人物の心情が克明に語られるが、こちらは「忘れ得ぬ瞬間」を散りばめたような物語。主人公3人の描写はどれもお見事。やや読み手を選ぶ作品という気はする。