ネット仲間の泉さんが、自身のサイトで「しゃかり」(千秋=沖縄出身の歌手 がディアマンテス脱退後に結成したユニット)に触れていた。触発されて私も所蔵のCDを久しぶりに聴いてみた。
6年前、ファーストアルバム「言葉のかわりに」について私はこんな感想を述べている。
- 魅力的な旋律だが曲作りが一本調子
- アルバムの構成もメリハリを欠く(全曲メジャーコード)
- アレンジに難あり(シンセとドラムが耳障り)
- 千秋の声が生かし切れておらず、癒し系呼ばわりされかねない
- 広く長く支持され得るアルバムとは言い難いが今後を期待させる一枚
- アーティスト: しゃかり,千秋(しゃかり),玉城宇漂,新垣篤,花崎正彦,知念みゆき
- 出版社/メーカー: メーカーオリジナル
- 発売日: 2001/10/01
- メディア: CD
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そして2作目「かふう」の感想はこう書いた。
- 音の洗練度が格段に増している
- 単調さを感じさせない曲が増えている
- また全曲メジャーコード
- しゃかりの音楽には「闇」がない(マイナーコードがないという意味にあらず)
- アーティスト: しゃかり,新垣篤,千秋(しゃかり),又吉辰也,上地一成
- 出版社/メーカー: メーカーオリジナル
- 発売日: 2001/09/20
- メディア: CD
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ちなみに、いい(かな)と思ったのはまず「願い」、少し落ちて「見上げれば」、更に落ちて「今」。それらにしても改めて聴いてみるとウネウネと取り留めのなさの目立つメロディで、泉さんの言葉を借りれば「いくぶんマシ」というレベル。「とりあえず音を繋げてまとめました」という域から一歩も抜け出ていないように思う。(これを個性とは言わない。)
3作目「いしじ」をHMVのサイトで試聴してみたが、やはりその傾向は変わらない。辛うじて耳に残ったのは「南海の群星」くらい。で、このアルバムも全曲メジャーコード!(別にそれ自体悪いことではないが、なぜなのだろう。)
その後「しゃかり」は4作目「コドウ」を2005年に発表。これを聴いてみないことには「しゃかり」の現在は語れないが、1〜3作目を聴いた限りでは、「しゃかり」は千秋という稀有な歌い手を食い潰し続けていると思わざるを得ない。惜しいよなあ……。
私には、まず千秋がそうした環境に甘んじているのが不思議だし、またあれだけの才能を他のプロデューサーが放置し続けているのはもっと不思議である。
お〜れ〜に〜ち〜あ〜き〜の〜きょ〜く〜を〜つ〜く〜ら〜せ〜ろ〜
そう言い出す人はいないのだろうか。作ってよ、誰か。