どうなる2ちゃんねる

私と2ちゃんねる

2ちゃんねるの存在を知ったきっかけは、「掲示板見ました。○○のやり方教えて下さい」と身に覚えのないメールを複数貰ったこと。もう6〜7年も前になるだろうか。調べてみると、何者かが2ちゃんねるに私のメールアドレスを公開し「教えてあげます」と書いていた。管理者にメールを出したら(当時はさほどメジャーでもなく個別に対応していた)「実害はありましたか」とかなんとかのらりくらりとした、しかし一応筋の通った返事が来た。
その後2ちゃんねるの悪い面ばかりを立て続けに目の当たりにする。プラス面もあれこれ見聞するようにはなったものの心情的にはアンチ。匿名で、しかも似たような言葉使いで、つまり自分を「消して」書き込む風潮ははっきり嫌いである。
谷澤動物病院事件により「完全匿名掲示板」(かつてはそうだった)の是非が論議された時、私はこう結論付けている。

 誰にでも許せない人間(会社)というのはいるだろうけど、リスクも責任も生じない場所(手段)での告発というのは、やっていて気分のいいものではあるまい。よほどのっぴきならない事情がない限りは匿名という手段は採らずにいたい。
 とはいえ個人の告発サイトを見て回ると、皆しんどい思いをしているのがよくわかる。掲示板で意見を募れば必ず嫌がらせをするアホが現われ、掲示板がなくとも連日嫌がらせメールが届く。2chでの中傷もひどい。それを苦にして告発サイトを閉鎖した人も数多くいるという。
 被害を受けて告発し、それが元で嫌がらせをされたのではたまったものではない。ならば身元の割れない2chでとなるのも無理はない。そしてその2chは卑怯者の巣窟でもある。
 世の中が良識に満ちた人ばかりなら2chほどありがたい存在はないけれど、考えてみれば良識に満ちた人ばかりなら告発したくなるような事態も起きないわけで、したがって匿名掲示板は不要となる。
 つまり匿名掲示板は卑怯者と闘うには強力な武器となるが、卑怯者がいる限りは立ち行かないという矛盾を孕んだものなのだ。
 結局、言論の自由を獲得するには地道な舗装工事が不可欠ということではなかろうか。2chなる匿名掲示板は、いわば支保工もせずに掘ったトンネルのようなもの。崩壊するのが当たり前。

星新一2ちゃんねるを予言していた

なんてね。
2ちゃんねるを語る時、私はいつも星新一のショート・ショート「おーい、でてこーい」を思い出す。
地面に深い深い穴が開いている。いくら物を捨てても溢れない。これは便利と、人々は何でも放り込んだ。そんなある日――

管理者・西村博之氏は貧乏

http://www.tanteifile.com/diary/2002/06/30/index.html
↑谷澤動物病院の訴訟で賠償を命じられた時、こんな話を目にした。「2ちゃんねるの収益は莫大だが西村氏個人の収入は法的には雀の涙。支払能力がなければ賠償の支払いを免れることができる。」どうもそれに近いことをずっと実践しているらしい。総額数千万とも言われている賠償命令はひたすら「無視」し続け、時効まで逃げ切るつもりだとか。

2ちゃんねる消滅?

報道によれば、債権者の一人が申し立てを行い、「全財産が仮差し押さえされる」ことになったという。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0701/12/news046.html
2ちゃんねるの終焉……なんてのはこれまで何度も噂されたことで、なくなるなくなると言われても、なんだか本当にそうなる気がしない。どうなるんでしょ。