ドラクエを語ってみる2

晦日になぜにドラクエ談義。

背景

後年ネットで知ったことだが、パソコンユーザーの間でまことしやかに語られているのが、クリスタルソフトというゲーム会社とエニックスドラクエ)との因縁。
1984 夢幻の心臓
1985 夢幻の心臓II
1986 ドラゴンクエスト
1987 ドラゴンクエストII
1987 クリムゾン
1988 ドラゴンクエストIII
1989 クリムゾンII
1990 ドラゴンクエストIV
1990 夢幻の心臓III
1990 クリムゾンIII
ドラクエ1のシステムや謎が、クリスタルソフトの「夢幻の心臓」シリーズに酷似していると指摘されたとか(私はプレイしたことなし)。
ところが87年に発売された「クリムゾン」(やはりクリスタルソフト)が、今度はドラクエ2に酷似しているという(とはいってもドラクエ2にオリジナルな要素があったわけではないようだが)。「クリムゾン」は私もプレイしたことがあるが、完成度・面白さは「中の上」といったところ。丁寧に作り込まれてはいたけれども取り立てて印象に残るゲームではなかった。
そして、ドラクエ4で導入された、登場人物ひとりひとりにシナリオが用意されているという手法は、実は前年に発売された「クリムゾンII」で既に使われていた。(その「クリムゾンII」も後年プレイしたが、その面白さはやはり「まあまあ」の域を出ないものだった。)
似通ったゲームシステムでも、ドラクエだけが突出した人気を獲得できたのは、パソコンとファミコンのユーザー数や宣伝力の差だけが理由ではないだろう。ゲームバランス、シナリオ、音楽、グラフィック等あらゆる面での練り込みが優っていたにちがいない。
ただ、他のゲームとのこうした類似性から考えても、ドラクエシリーズは、少なくとも第4作までは目新しさを感じさせるゲームではなかったと言っていいのではないか。ゲーム市場においてはともかく、ゲームシステムにおいてはエポックメイキングな要素はなかったわけだ。
(つづく)