プロレスリング・ノア in 日本武道館(3.1)

ダークマッチ2試合を観たかったが間に合わず。着いた時には後の6人タッグが終わる直前で、スティムボートJr.が少ししか見られなかったのは残念。
それにしても志賀が動けてないなあ。30代であの動きの重さはどんなもんかと思う。上昇志向は失っていないと信じたいが……。

小橋建太vs.井上雅央

第1試合は小橋復帰試合。
リングアナの前口上が陳腐……。ケロちゃん田中秀和)の臭いがプンプン。やだなあ。
それはそうと試合。第一試合から満場の小橋コール。
今回の雅央はちょっとくどすぎたかな。コミカルスタイルも、シングルで15分続けられたらさすがに飽きる。やること変わんないし。
小橋への声援は、なんだが馬場的(なんだそりゃ)なものを感じさせる。何をやっても大歓声。
しかしチョップ103発かあ。観る側も感覚が麻痺しちゃってるし、もうチョップ祭はやめにしてもいいんじゃないか。


他の前座は、やたらと早い展開の試合が目立った。派手な技を矢継ぎ早に出し合ってカウント3。興行全体の時間を考えてのことかも知れないが、ちょっと味気なかった。

ヒール(ごっこ)ユニット

力皇とヨネが加わった。まずは4人タッグ。

力皇猛鈴木鼓太郎vs.高山善廣&リッキー・マルビ

鼓太郎が毒霧でマルビンをフォール。格下相手に毒霧でもないだろうに。やるなら高山にやれ。中途半端なことしてるから高山にこんなこと言われるんだ。

 反則負けになってもいいからもっとメチャクチャやるべきじゃないの? やるんならね。
「俺らやるときはこれだけやるぞ」というアピールをしたほうがいいよ。
 なんで俺がこんなアドバイスしなきゃいけねーんだ(笑)。(スポーツナビ

力皇はヒールじゃねえな。でも調子はよさそうだ。
お次は6人タッグ。
内容は悪くなかったが、森嶋の3人まとめてトぺをご丁寧に待ってるようじゃダメよ。3人で椅子で滅多打ちくらいやれんのか。
それにつけても試合後のなんとも平和な乱闘。声援もなければブーイングもない。乱闘ってさあ、もっと会場が異様な熱気というか興奮に包まれるもんじゃないか。
森嶋が先に一人で引っ込んだのは、残っていたら乱闘で彼が一番目立ってしまうからにちがいない。
そういえばヨネの下らないパフォーマンスがなかった。

杉浦貴&潮崎豪vs.中邑真輔ミラノコレクションA.T.

中邑は、わけのわからん異種格闘技戦ばかりやったり川田にボコボコにやられたりしてた頃の印象が強かったが、4人の中じゃ一番風格があるように見えたし、落ち着いてもいたように思う。棚橋よりは数段いい。
カード的にはノア勢が勝って当然。その割には手こずったなあというのが正直な印象。実質的には今回は新日の勝ちかな。
ただ、中邑のパンチはダサい。挑発というより苦し紛れにしか見えない。「俺は格上だよ」って態度を貫けばいいのに、自分で自分の格を落としちゃダメでしょ。

中嶋勝彦vs.KENTA

特に内容に文句はないんだが……私は出だしのありがちな絡み(技の読み合い)で、なんか冷めちゃった。ああいうの好きじゃないんだよな。
展開は意外にも「KENTAどうした」の構図。似たタイプの両者だがヒラメキは中嶋の方が上だなあ。KENTAは「お約束」が多すぎる。あれで結構頭で考えるタイプなのかも知れないな。
一方の中嶋は、デスロールという技だけはいただけない。フツーのハイキックの方が効くノデハナイカと。

佐々木健介vs.秋山準

秋山、いい顔だ。あれこそプロレスラーだよ。あの顔を見たら、丸藤やKENTAもヒヨッコだなと思う。そもそもああはなれないんじゃないかとも。
というフィルターのかかった目で観戦してしまったので、当然採点は甘くなる。
鉄柵へのデッドリードライブのダメージで動きが止まってしまい、そこが残念ではあった。あの手の掟破りの攻撃で試合のテンポを落とすのは考えものだ。
試合後のインタビューもよかった。平川アナの質問を無視して、興奮した声で観客に感謝を述べる。秋山の一番の欠点は野心のなさだと私は思っているが、今は責任感が原動力となっている。それも周りを盛り立てるよりも、自分が先頭に立ってノアを引っ張って行こうしている。
学生時代からの持病という腰痛は相当悪いらしいが、願わくばいいコンディションで今年1年を駆け抜けてほしい。
武道館は久々の満員(9割くらい?)。不満は多いが後味はよかった。